第12回
何がなんでも名前を覚えるのがアメリカの礼儀

 日本人は名前を覚えるのが苦手。かくいう私もその一人。なので、とにかく初対面時に頭脳のシワに叩き込む。ブランド人間なら誰でも知っているラルフ・ローレンだが、Ralph Lauren とLとRが入り乱れて発音が大変難しい。一度聞いてわからない時には "How do you spell it?/" スペルはと聞いて何ら失礼には当たらない。世界で一番有名な名前は【ジーザス・クライスト/イエス・キリスト】。ホントかどうか彼のフルネームはJesus H. Christ。 Jesus! だけでへえ、大変、Jesus Christ、又はJesus H. Christ! でおやまあ、何てこったい、と強調の意味が加わる。Jesus, Mary, Josephとはキリストとその両親の名前だが、【Assassins/暗殺者】のジュリアン・ムーア、そう、ハンニバルのFBI捜査官だった彼女だが、ここではジルベルター・スタローンに協力して暗殺者のアントニオ・バンデラスのライフルを奪取しようとする。意外な所に隠してあったので思わず"Jesus, Mary, Joseph!" と口走り、"I found it!" と無線機で報告する。畏れ多くもいずれも罵り、悪たれ口に当たり、ナゼそうなるのか不思議と言えば不思議。

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工藤明子

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