映画で見たあのクレーター?カナダのピングアルク湖とは
カナダのピングアルク湖は、140万年も前のいん石衝突によってできたクレーター湖です。円形と透明度が高い湖水が特徴ですが、アニメファンからも見覚えがある!と声が上がり、注目されるようになりました。行くのは大変で注意が必要ですが、SFのような景色が楽しめます。
ピングアルク湖はカナダのケベック州、アンガヴァ半島のツンドラ地帯にある湖です。その誕生は約140万年前のいん石の衝突と言われます。そのために特徴的なまんまるの円形をしており、かつては航空機が飛行する際の目印としていたそうです。
この湖の風景は最近、大ヒットしたアニメ映画のワンシーンとよく似ていると評判になりました。画像検索した熱心なファンが主人公のイラストを重ねて、いん石衝突のエピソードまで持ち出して語るほどだったそうです。
実物のピングアルク湖は、世界最高峰の透明度を誇る美しい湖です。流れ込む河川は無く完全に隔離されていて、雨と雪だけがこの湖をつくり出しています。地元の民族も古くから「ヌナヴィクの水晶の眼」と呼び、たたえてきたと言われます。盛り上がった淵の外側には永久凍土のツンドラが広がるだけで、まさにSFの世界に降り立った感覚となるでしょう。
学術的にも価値の高いピングアルク湖へ行くには、かなりの困難が待ち受けます。まずは飛行機でモントリオールやケベックを目指し、そこから飛行機を乗り継いで8時間以上、カンギクスジュアク村へと移動します。村からはピングアルク湖まで約100キロ、飛行機でも行けますが、着陸が可能な場所からは歩いてさらに1時間弱かかります。その道のりは極寒のツンドラ地帯走破。時間が許せば、一度はこんな大冒険はいかがですか。
※本記事は2017年5月時点の情報です
更新日:2025/07/01