トルコの世界遺産をめぐる旅。定番スポットから最新スポットまで
古代遺跡や歴史的建造物など15の世界遺産を持つトルコ。2015年には古代都市跡の「エフェス都市遺跡」、万里の長城に次ぎ長さ世界2位の城壁がある「ディヤルバクル城壁とヘヴセルガーデンの文化的景観」が加わりました。この機会に、トルコへ世界遺産を見に行きませんか?
トルコは、1923年にトルコ共和国として誕生しました。約80万平方キロメートルもの広大な国には古代遺跡や歴史的建造物が点在しており、トルコ国内では2015年時点で15もの建造物や、遺跡が世界遺産として登録されています。
1985年12月にユネスコ世界遺産に登録されたイスタンブール歴史地区では、1460年ごろに着工が開始された、総敷地面積が約70万平方メートルにも及ぶトプカプ宮殿、青色を基調とした内部が美しいブルーモスク、3,000以上の店舗が軒を連ね、世界最大の屋内市場のひとつであるグランドバザールなどが挙げられます。
近年では、2015年にディヤルバクル城塞(じょうさい)とエフェソス、2014年にはオスマン帝国発祥の地であるブルサ、多層的な文化的景観が認められたペルガモンが世界遺産委員会によってユネスコ世界遺産に正式登録されています。そのほか、綿の城と呼ばれるパムッカレ、古代リキアの聖地レトーン遺跡、キノコ型や円柱型などの奇岩があることで有名なカッパドキアなど、一度は訪れてみたいと、数々の世界遺産がトルコにはあります。
イスタンブールから南西に位置し、エーゲ海を望む丘にあるトロイの考古遺跡は、ドイツの考古学者であるハインリッヒ・シュリーマンが、1870年から着工に取り掛かり発掘した遺跡です。トロイは、かの有名なトロイの木馬作戦により一夜にして陥落したと伝えられる伝説の街で、シュリーマンに発掘されるまでは架空の都市というのが一般的でした。
遺跡を訪れると、復元されたトロイの木馬のレプリカが出迎えてくれ、中に入ることも可能です。紀元前3000年ごろから、同じ場所に第1市から9市までの都市が積み重なっていたとされ、劇場跡や城壁、レンガで作られた建物などが残されています。遺跡内は1時間ほどあれば、十分見て回ることが可能です。
2015年に新たに世界遺産に登録されたのが、「エフェス都市遺跡」と「ディヤルバクル城壁とヘヴセルガーデンの文化的景観」です。
エフェスはローマ時代に港湾都市として栄えた古代都市で、ケルスス図書館やマーブル通り、ハドリアヌス神殿などが有名です。
ディヤルバクル城壁は、万里の長城に次ぎ世界第2位の長さといわれており、この城壁に囲まれた都市を培ってきたのが都市とティグリス川をつなぐヘヴセルガーデンです。これらが一体となった文化背景がユネスコに認められ、世界遺産として認定されました。
更新日:2025/05/01