世界遺産の宝庫! ドイツの歴史と伝統に触れる旅
歴史と伝統を感じられるヨーロッパの国ドイツ。キリスト教を最大の宗教とするため、教会や聖堂、修道院といった施設もたくさんあります。現在、40の世界遺産が登録されているドイツですが、そのうち古城や宮殿はたったの3カ所。世界遺産の半分以上をキリスト教の施設が占めています。
古くからキリスト教の伝統を持つドイツで2016年現在登録されている世界遺産40カ所のうち、最も多数を占めるのは教会や聖堂、修道院などの施設です。一番人気のケルン大聖堂をはじめ、ヴィースの巡礼教会、アーヘン大聖堂、トリアーの大聖堂や聖母教会、マウルブロンの修道院群といった、全体の4分の1を占めます。
空高くそそり立つ双塔がシンボルのケルン大聖堂は、建築が始まった13世紀から600年以上ものときを経て完成に至ったゴシック様式の建築物です。緻密で重厚に装飾された外観はもちろん、尖頭(せんとう)アーチや飛び梁(はり)が施された高い天井のしたに広がる神聖な空間は見ものです。
ケルン中央駅のすぐ目の前にあるという立地のよさも、旅行者にはうれしいポイントです。
ドイツには21世紀の今なお、中世の趣を残す古城やきらびやかな宮殿が国内各地に点在しています。数ある古城や宮殿のなかで、現在、世界遺産として登録されているのは、ブリュールのアウグストスブルク城と別邸フェルケンルスト、ポツダムおよびベルリンの宮殿群と公園群、ヴァルトブルク城の3カ所です。
登録遺産のなかで人気があるのは、ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群です。その名のとおり、ポツダムとベルリンに残る150棟の宮殿と500万ヘクタールの公園群です。特に、ロココ調のサンスーシ宮殿やサンスーシ公園、イギリスチューダー様式のツェツィリエンホーフ宮殿は見どころです。広大なエリアに渡るので、時間にたっぷり余裕をもって訪ねるのがおすすめです。
ちょっと意外かもしれませんが、おとぎの国の城であるかのようなノイシュバンシュタイン城、山頂にそびえ立つホーエンツォレルン城といった、日本人にもおなじみの古城はまだ登録されていません。
ドイツには、第二次世界大戦で被害があり、そのあとに再建した新しい街並みがある一方で、歴史を感じさせる建築物が建ち並ぶ中世のような古い街並みも各地に残っております。
町全体や市街地の一部が世界遺産となっているものもいくつかあります。ベルク市街やハンザ同盟都市リューベック、レーゲンスブルクの旧市街とシュタットアムホーフ、シュトラールズントおよびヴィスマルの歴史地区です。
また、ブレーメンのマルクト広場の市庁舎とローラント像、ハンブルクにある倉庫街(シュパイヒャーシュタット)、ベルリンの近代集合住宅群、ワイマールとデッサウのバウハウスおよび関連遺産群は、街の一角に建つことで街を性格づけている建築物として一見の価値がある世界遺産です。
更新日:2025/05/05