見た目も味もいろいろ!スペインでいただく美味なパン料理
スペインのパンの食べ方として挙げられるのが、ボカディージョやエンサイマーダ、コカ、パン・コン・トマテ、ミガスなどです。同じ種類のパン料理であっても、地方によって使われる具材が異なるため、さまざまな味のバリエーションを楽しめます。
スペインの代表的な料理といえば、お米を使った料理の「パエリア」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。お米料理と同じように愛される、スペインのパン料理について紹介していきます。
スペイン全土で食されるボカディージョは、2つに割ったバケットにオリーブオイルを塗り、ハモンセラーノと呼ばれる生ハムやチーズなどの具材を挟んだ、サンドイッチのような食べ物です。具材は地方によって違うので、おにぎりのようにさまざまな味覚を楽しめます。
インターナショナルな街バルセロナはトレンドにも敏感で、食のはやり廃りも激しい街。しかし、そんなバルセロナ人に長く愛され続けているのが、手軽でおいしいパン料理ボカディージョなのです。
マヨルカ島に伝わるエンサイマーダは、「豚の脂」という意味のスペイン定番の菓子パンとして、近年注目を集めています。薄く伸ばした生地にラードを塗り、何層にも重ねて焼き上げたエンサイマーダは、豊かな食感が楽しめるとリピーターも続出です。
オーソドックスなプレーンタイプの他にも、チョコレートを付けて食べるものや、アーモンドペーストを使用しているものなど、さまざまな種類が店頭に並びます。
スペイン東部発祥のコカは、オリーブオイルを生地に練り込みながら焼き上げられるパンです。上にグリル野菜やカスタード、チョリソなどさまざまなものを載せて食べるので、ピザパンや総菜パンといった味わいです。
鉄板に生地を敷き詰め焼き上げる「マジョルカ風」や、具材を包む「バレンシア風」など、地方によって製法もさまざま。シンプルな味わいのパン生地なので、その土地ならではの具材のコカを探してみても面白いですね。
カタルーニャ地方で食べられることが多いパン・コン・トマテは、「パンとトマト」の名の通り、パンにトマトを塗るだけのシンプルなパンです。お好みで生ハムやチーズも載せましょう。
地中海に浮かぶマヨルカ島では、パム・ボリと呼ばれるこのメニュー。島で栽培される酸味の強いトマトが一番人気のようですね。
スペイン語で「パンくず」を意味するミガスは、伝統的なスペイン料理のひとつです。堅くなってしまったパンを水で戻し、フライパンで好きな具材と炒め合わせていきます。
料理の付け合わせに出される、パンのかけらを油で炒めたものも同様にミガスと呼ばれています。残り物のように見えても、お酒にも合うなかなかの味わい深さです。
軽食にさっと食べられるものから、メイン料理として振る舞われるものまで、スペインのパン料理にはさまざまなものがあります。個性的なパン料理の数々と出会いながら、スペイン旅を満喫しましょう。
※本記事は2017年1月時点の情報です
更新日:2025/05/04