イギリスのパブを楽しむためのルールとマナー。おすすめのお店も!
イギリス文化の発展と共に、大衆向け酒場として人々に愛されてきたパブ。カウンターで注文や支払いをすることが多く、チップは基本的に必要ありません。女性客も多く、誰もが気ままにお酒や食事を楽しめる場所です。シャーロック・ホームズやオールドバンクオブイングランドなど、歴史ある伝統的な有名パブも数多くあります。
イギリス旅行に行くのであれば、パブでお酒を楽しんでみたいですよね。初めて行くパブは、マナーや注文方法などわからないことも多いはず。パブの歴史や有名店などを学んでおくと、パブめぐりがより一層楽しくなりますよ。
今ではイギリス国内中に数多くあるパブ。始まりは、13世紀にイギリスで広まった3つの商業施設に由来します。旅人向けの宿屋「イン」、自家製ビールを販売する「エール・ハウス」、そしてラテン語で居酒屋という意味の「タバーン」。これらの施設のそれぞれの特徴が融合して、現代のパブができあがったと言われています。
パブでは、ドリンクやフードの注文はカウンターで行うことが一般的。写真やイラスト付きメニューを置いているところも多いので、英語が苦手な人でもメニューを指して注文することが可能です。英語で挑戦するなら、「A half pint of (お酒の銘柄), please.」と言って、にっこり笑顔で注文しましょう。
頼んだメニューの支払いは、大抵はカウンターで注文したその場で精算します。この場合、チップは必要ありません。パブでもチップは義務では無いものの、良いサービスを受けたときには、店員さんにお会計の10%から15%程度をチップとして渡すとスマートです。
「パブ」と言うと男性の場所というイメージがありますが、イギリスのパブは女性客も多く見られます。「パブ」の語源は「Public(公共の)」ですから、誰でも食事やお酒を楽しめる場所として愛されているのです。ただし、女性に限らず男性も、飲みすぎて迷惑をかけるのはルール違反。楽しく飲んで過ごしましょう。
シャーロック・ホームズファンなら絶対に楽しめるパブ、シャーロック・ホームズ。1階はパブ、2階は落ち着いた雰囲気のレストランです。ホームズの探偵事務所を再現した店内は、ファンならずともぜひ見ておきたいですね。
オールドバンクオブイングランドは、歴史あるイギリス銀行の店舗を改装してつくられたパブです。古い銀行の意匠そのままに、高い天井と隅々にまで立派な細工が施された店内で、厳かな雰囲気とパブのにぎわいを同時に楽しめます。
サッカーが生まれた国イギリス。実はロンドン中心街に位置するこちらのパブが、世界最古のサッカー協会が発足した場所なのです。世界基準のサッカーのルールをつくるため、6晩にわたってこのパブで語り明かしたと言われます。
イギリスではファミリー向けのパブとして知られ、ファミレスのようにいろんな街で展開するウェザースプーン。カナリーワーフにある店舗は、歴史的建造物で営業する地元民にも愛されるパブです。レストランも兼ねていて、お酒の他にリーズナブルな食事メニューも豊富に取りそろえています。
数あるイギリスの有名パブの中でも、16世紀にはこの地にパブがあったと言われる、長い歴史を誇るオールドチェシャーチーズ。かつてはアーサー・コナン・ドイルやチャールズ・ディケンズなどの文豪たちも、このパブに通っていたそうです。
地元民に愛されるイギリスのパブは、多くの人が集まり楽しくときを過ごす場所です。現地のマナーやルールを知って、ぜひ一度足を踏み入れてみてくださいね。きっとおいしい食事とおいしいお酒が楽しめるはずですよ。
※本記事は2017年4月時点の情報です
更新日:2025/05/01