冬のフィリピンを旅しよう!おすすめエリアと楽しみ方
フィリピンは年中平均気温20℃以上の温暖な気候で、夏・冬というより雨季に注意がいるでしょう。フィリピンの冬は涼しく過ごしやすく、一部の山間部では日本の初冬をイメージした服装を準備しましょう。クリスマスのイベントやイルミネーション、ミサが見どころです。
フィリピンは熱帯性気候で、1年を通してあたたかいことで知られています。気温には地域の差もありますが、例えばマニラの平均気温は年中25℃から27℃程度と、寒い時期はほとんどありません。
また、フィリピンはキリスト教が根強いお国柄ということもあって、クリスマスなどのイベントは盛大に行われます。年末年始のイベントも大いに盛り上がることから、冬の観光は特別楽しいはず。
フィリピンは多くの島が集まって形成される島国国家です。島ごと・地域ごとに気候に多少の差があり、また乾季・雨季の時期も微妙に異なります。
そこで冬のフィリピン旅行に適した地域を挙げる場合、都市圏でイベントが多く、世界遺産に数えられるキリスト教会も近いマニラ。逆に5月〜10月は雨季にあたり、マニラのあちこちで浸水のニュースが飛び交います。さらに台風のピークも8月〜10月なので、観光の妨げにならないという意味でも冬が断然おすすめなのです。
また、セブ島は6月から11月が雨季にあたり、12月ごろまでは雨が多め。そこで、冬まっさかりの1月中旬ごろからがベストシーズンです。 美しいビーチなど、自然観光で人気のダバオは、観光時期を選ばない人気スポットといわれていますが、こちらもセブ同様に冬、しかも乾季にあたる12月から3月ごろがモアベターといえます。 そしてフィリピン南西にある“フィリピン最後の秘境”パラワン島は、12月から5月ごろまでが乾季にあたります。
フィリピンをあちこち回るとしても、年末ごろがねらい目なのです。この時期は飛行機もホテルもすぐに予約で埋まってしまいがちなので、早めにおさえておくことにしましょう。
フィリピンでは12月ごろからがベストシーズンではありますが、2016年はクリスマスの時期に大型台風26号が襲来、空の便も欠航が相次ぎ、交通機関もすべて運休。なんとも悲しいクリスマスシーズンでした。12月といえばマニラでの台風のピークは過ぎていますが、まれに台風という不運もあることに注意が必要です。旅行1カ月前あたりから、現地の状況についてはちょくちょくチェックするのがよいでしょう。
マニラなどの主要観光地は、基本的に温暖な気候のため、1年を通して半袖半ズボンでも問題ありません。ただし紫外線が強いため、冬といっても日焼け止めやサングラス、帽子などの紫外線対策をしておきましょう。
全体的に温暖なフィリピンですが、エリアによっては冷えることもあります。例えば首都・マニラがあるルソン島では、北部の山間部が年中涼しい地域。1年の平均気温は17℃から20℃前後といっても、体感温度はまた別です。特に、朝晩はかなり冷え込む傾向です。
そこでルソン中央部の高原都市・バギオや、山脈に広がる世界遺産『フィリピン・コルディリェーラの棚田群』などを見てまわるなら、服装や装備品を考える必要があります。昼は薄手のダウンジャケットに長袖シャツ長ズボンで十分ですが、夜はフリースや防寒下着の用意を。宿泊先によってはエアコンがきかなかったり、寝具が貧弱だったりする場合もあります。ドミトリーなど安宿で済ますなら、簡易寝袋など、寝具にプラスとなるようなものが重宝するかもしれません。
フィリピンでは国をあげてクリスマスを祝うため、各地でランタンフェスティバルなどのお祭りや、クリスマスイベントが開催されます。クリスマス用のグッズも販売され、観光していても楽しい時期です。
フィリピンのクリスマスイルミネーションは、ゴージャスなことで知られています。9月になれば早くもクリスマスマーケットを見かけるようになり、10月の終わりごろからあちこちがイルミネーションで彩られていきます。そのうち道端さえデコレーションされ、街中がまるでテーマパークのように華やぐのも、この時期ならではといえるでしょう。
豪華なイルミネーションならマカティのアヤラトライアングルパークなどが有名ですが、一般家庭でもイルミネーションに力を入れます。紙や竹、貝殻などを使った星型のランタン「パロル」は、この時期あちこちで目にするでしょう。かわいらしくあたたかみのある明かりは、気分をほっこりさせてくれます。
この時期、パンパンガ島ではランタンのフェスティバル「サンフェルナンド ジャイアント ランタン フェスティバル」も行われます。足を伸ばしてみるのもおすすめです。
カウントダウンが行われる12月31日には、フィリピンの盛り上がりもクライマックスを迎えます。マニラやセブで打ち上げ花火ショーを見ることができるのですが、その光景はニューヨークやモスクワ、ロンドンなどと比べても異色。
というのも、花火の打ち上げポイントは一カ所ではなく、街中のそこかしこにあるためです。広場や路上、民家など数百カ所からひっきりなしに打ち上げられる花火は大小さまざま。どこにいても火薬がはじける音が聞こえ、このひとときはフィリピンの夜空も明るく染まります。
その後、年が明けた瞬間から、野外やホテル、ナイトスポットなどで盛大なニューイヤーイベントが行われ、参加者は夜通し騒いで盛り上がるのです。
カウントダウンからニューイヤーイベントで落ち着くと思いきや、フィリピンは1月からも伝統的な催しが続きます。毎年1月9日には、スペインから贈られた“奇跡を起こす像”「ブラックナザレ」のパレードがマニラのキアポ周辺で盛大に行われます。
また、毎年1月の第3日曜日は、セブ島で行われるマゼランにちなんだフィエスタ「シヌログ」が有名ですね。華やかな衣装やメークに身を包んだダンサーたちが、軽快なリズムにあわせて踊り、大変に盛り上がります。
一方シヌログと同じ日に、パナイ島ではポリネシアと現住民族アティ族の友好関係を記念したフィエスタが行われます。こちらは現住民族の衣装に身を包んだ人々の、エネルギッシュな踊りに元気をもらえそう。
第4週末にはイロイロでも、やはり現住民族の踊りを見ることができるでしょう。そして2月の「パナグベンガ・バギオ・フラワー・フェスティバル」に3月は聖週間と、フィリピンの信仰と伝統にまつわる催しが次々と迫ってきます。
フィリピンの冬は観光のベストシーズンです。12月は都市部の観光向きながら、台風には注意がいるでしょう。出向くならクリスマスや年末のカウントダウンイベントがおすすめです。山間部を目指す場合は冬支度をしっかり!1月からは各地で催しが行われることから、年末年始にフィリピンのあちこちを見て回れば、特別な思い出になるに違いありません。
※本記事は2017年3月時点の情報です
更新日:2025/06/16