誰しも1度は耳にしたことのあるカンヌ国際映画祭。1946年の開催から、今年で68回目を迎えます。
イタリアのベネチア国際映画祭、ドイツのベルリン国際映画祭と合わせて「世界3大映画祭」と呼ばれ、
世界中の映画スターや監督、バイヤーがこの地を訪れます。
普段は風光明媚なリゾート地であるカンヌが、この時期ばかりは昼夜を問わず華やかに賑わいます。
小さな町カンヌが映画一色に染まる!カンヌ国際映画祭の見どころ
ここに注目①
世界中の映画制作関係者が出席する
最大級の映画祭
今年で68回目を迎えるカンヌ国際映画祭は、参加人数、上映本数ともに最大級の由緒ある映画祭です。期間中は国際見本市(マーケット)も同時に開催されるため、全世界のマスメディアから大きく注目されています。
普段はセレブたちの集まるリゾート地であるカンヌが、期間中は夜通しイベントやパーティが行われ、町全体が華やかなムードに包まれます。
お馴染みのレッドカーペットは、メイン劇場である「リュミエール劇場」に敷かれており、全世界から集まったの映画スターが美しいドレスで着飾り、映画祭を更に盛り上げます。
※ニース・コートダジュール国際空港から陸路。カンヌへの行き方はこちら
ここに注目② 各国から集まった珠玉の作品郡の中には日本の受賞作品も
カンヌ国際映画祭の審査員には、毎年著名な映画人、文化人が主催者より選ばれ、数ある作品の中から優秀な作品が選ばれます。2015年の審査委員長は、当人たちも過去に受賞経験のあるコーエン兄弟が務めることが決定しています。
日本もこれまでに数多くの作品が正式出品されており、カンヌ映画祭最高の賞(パルム・ドール)を受賞しています。
今年のノミネート作品は、4月中旬位に公式サイトで発表されます。どんな作品が出てくるか今から楽しみですね!
※ニース・コートダジュール国際空港から陸路。カンヌへの行き方はこちら
カンヌ国際映画祭にはどんな賞があるの?その一部をご紹介
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コンペティション部門
メイン開場である、「リュミエール劇場」で上映される、映画祭の中心となる部門。毎年20本ほどが選出され、最高賞はパルム・ドールと呼ばれます。パルム・ドールとは「金のシュロ」を意味し、トロフィーはナツメヤシをモチーフとしています。西洋でナツメヤシは「勝利・栄誉の象徴」とされ、カンヌ市章にも使われています。
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「ある視点」部門
1978年に映画祭の会長であったジル・ジャコブが導入した部門。コンペティション部門に選ばれることは叶いませんでしたが、優れた作品を紹介しようする目的で作られました。「独特」・「前衛的」・「アート性の高いもの」が選ばれる傾向があり、新しい才能を発掘する部門でもあります。
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短編部門
上映時間が15分以内とされる作品の中から選ばれます。コンペティション部門同様、「短編パルム・ドール」という賞があります。
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シネフォンダシヨン部門
世界中の映画を学んでいる学生の作品を対象にした部門。グランプリに輝いた作品は最初の長編作品がカンヌ映画祭で上映されることが約束されます。
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スペシャルスクリーニング
審査員の推薦した作品が上映されます。商業映画が選ばれる傾向にあり、パルム・ドールなど各賞の受賞対象にはならない作品です。
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コンペ外作品部門
スペシャルスクリーニング同様受賞の対象にはなりませんが、優れた作品であるため、正式にカンヌ国際映画祭で上映されます。
PICK UP ! カンヌ国際映画祭は一般の人でも参加可能なの?
カンヌ国際映画祭は、開場に入場するためのバッジや招待状を持った人のみが映画を観られるという、映画制作に携わる関係者、マスメディア向けのイベントとなっています。誰でも参加が可能というわけではありません。
町全体が華やいでいるので、その雰囲気を味わうだけでも楽しいですが、せっかくなら映画が観たい。そんなときは「シネマ ドゥ ラ プラージュ」に足を運んでみましょう。メイン開場からほど近いマセ海岸に設置された野外スクリーンに、毎年様々な作品が上映されます。なんと入場無料!作品によってはゲストの登壇がある場合もあり、スターをこの目で見ることができるかもしれませんね。
また、映画祭と平行して行われる「監督週間」や「批評家週間」でも、一般の人々が鑑賞できる作品が上映されています。いつどのような作品が上映され、鑑賞可能かは事前に公式サイトをチェックしたり、現地の観光局で配布されているプログラムを確認してみてください。
美しいコート・ダジュールの広がる港町カンヌの町を散策しよう!
カンヌの基本情報 世界中のセレブリティがバカンスに訪れるリゾート地
カンヌは南仏に位置し、夏が長く、冬は涼しく短いという地中海性気候です。どの季節も基本的に楽しめますが、特に5月〜9月は気温も高く、ビーチでゆったり過ごすには持ってこいです。
ただし映画祭の時期はカンヌ中のホテルが埋まってしまうので、この地に宿を取ることは難しいかもしれません。
港町だったカンヌの伝統的な景色と、高級ホテルやブティックが軒を連ねるといった華やかな雰囲気を併せ持つ場所で、海沿いの美しい景色を見ながら散策したり、夜景を楽しんだり、様々な楽しみ方が出来る町です。
※ニース・コートダジュール国際空港から陸路。カンヌへの行き方はこちら
カンヌの見どころ
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クロワゼット大通り
海沿いにひろがる遊歩道で、美しい海岸風景と高級ブティックが並びリゾート気分を味わうことができます。映画祭のメイン開場であるパレ・デ・フェスティバルにも近く、そこでは世界の映画スターの手形を見ることも。
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朝市
カンヌの朝市は地元の人も多く、活気にあふれています。漁港ならではのさまざな魚介類や、色とりどりの野菜は見ているだけでも楽しめます。早起きして足を運んでみてはいかがでしょう。
PICK UP ! カンヌまでのアクセス
カンヌに空港はなく、「ニース・コート・ダジュール国際空港」から電車やバスやタクシーなどといった公共交通機関を利用します。空港からカンヌまでは1時間〜1時間50分ほど。
海外からの旅行者も多いため、空港からカンヌまでの交通網は整っており、比較的スムーズに現地にたどり着くことが出来ます。
カンヌ国際映画祭の時期は道路が大渋滞しているので、電車で行ったほうが無難です。
※2015年3月現在の情報です、現地事情により内容が異なる場合がございますので、ご了承ください