美食の国イタリアで食い倒れ! おすすめ肉料理5選
地方独自の食文化と深く結びついた、イタリア各地の肉料理。日本でもおなじみのものから食べる機会の少ないものまで、バリエーションも豊か。現地でしか味わえない本場の味を体感しましょう。
イタリア各地にはそれぞれに発達した食文化があり、日本ではなかなか味わう機会のない料理にも遭遇します。実は絶品ばかりですので、現地に着いたら積極的に注文することをおすすめします。
ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナはフィレンツェに来たらぜひ食べてほしい一品です。フィレンツェの特産、キアーナ牛の肩ロースを使ったTボーンステーキは、とにかく巨大。
レストランでは1kg単位で注文をとるので、1枚あたり最低でも800グラムはあるから、私たち日本人には2、3人でシェアしてちょうどいいかも。1人でステーキを食べたいときは、あらかじめスライスしてあるタリアータを選びましょう。
カルパッチョといえばお魚ですが、その原型となったベネチアのカルパッチョは、生の牛ヒレ肉の薄切りを使うのが正式です。さっぱりとした赤身のお肉に、オリーブオイルやパルミジャーノチーズ、ソースをかけていただきます。
この料理名の由来となったビットーレ・カルパッチョは、ベネチア派に属する画家。イタリア美術に思いをはせながら、日本ではなかなか食べられない生の牛肉料理に挑戦してみてはいかがでしょう。
ローマ名物サルティン・ボッカは、薄切りの仔牛肉でプロシュット、セージを巻いて作る肉料理。サルティン・ボッカはイタリア語で「口に飛びこむ」という意味で、その名の通りすぐに作って食べられるのが特徴です。できたてのあつあつを、バターと白ワインベースのソースでいただきます。
ワインとマリアージュさせるなら軽めの赤、もしくは重めの白と合わせるのがおすすめです。
ミラノ名物といえば、コトレッタ・アッラ・ミラネーゼです。日本のカツレツは豚肉が主流ですが、イタリアでは牛肉を使うのが一般的。薄切りの牛肉に衣とパン粉をつけ、オリーブオイルやバターで揚げ焼きします。黄金色の衣がお金持ちの街ミラノを連想させることから、ミラノ風という名前がつきました。
揚げてあるのに、意外にあっさりと食べられるのが特徴です。お好みでレモンを搾ってどうぞ。
フィレンツェのランプレドットは、かしこまったレストランで食べるというよりは、屋台で食べるもつ煮のような位置づけの料理です。ギアラといわれる牛の第4胃を香味野菜と一緒に煮込んだ料理で、さっぱりとした味が特徴です。塩こしょうで味付けしているだけなので、食べるときは別途、サルサ・ヴェルデ(パセリとオリーブオイルベースのソース)や唐辛子ソースをかけます。
このランプレドットには2つの食べ方あります。1つは刻んだランプレドットをパンに挟むパニーノ。価格も2.5から3.5ユーロと手頃で、片手で食べられるファストフードです。もう1つのバスケッタは、ランプレドットにパンを別に添える食べ方。3.5から4.5ユーロとパニーノより少し値段は高くなります。
豊かな食材に恵まれたイタリアの料理は、素材の持ち味を最大限に引き出す味つけが特徴。それは肉料理も同じです。それぞれの地方独自の食文化を生かした料理を味わいましょう。
※本記事は2016年11月時点の情報です
更新日:2025/05/03