イタリア・アッシジで聖者の足跡と世界遺産をめぐる旅
イタリアのアッシジという町をご存じでしょうか?日本での知名度はまだまだですが、実際にアッシジを訪れた観光客からは「行ってよかった!」という声がよく聞かれます。町の東西に位置する、サンフランチェスコ聖堂とサンタキアラ聖堂の2つの世界遺産を中心に、アッシジの魅力を深耕してみましょう。
イタリアのアッシジは、ローマの北東約130キロに位置する、人口3万弱の小さな町。標高1,300メートルの小高い丘の斜面の上にあり、広がる大自然は息をのむほどの美しさです。
この町は清貧の聖者フランチェスコゆかりの土地です。堕落的な生活をしていた青年時代から一変、20代後半からは熱心な宗教者として活動し、常に弱者とともに歩み、動物と自然を愛し、愛と平和を訴えたフランチェスコ。その功績を称えつくられた「サンフランチェスコ聖堂」は、現在では世界遺産として、またキリスト教徒の巡礼地として、世界中から多くの信者や観光客が訪れます。
サンフランチェスコの残した大きな功績を称えるために、建築された「サンフランチェスコ聖堂」。2000年に関連修道施設群とともに、世界遺産として登録されました。教会は2階建てになっており、1階部分はロマネスク様式、2階部分はゴシック様式で建てられています。
ジョットによるサンフランチェスコの生涯を描いた28枚もの壁画が残され、その他にもチマブーエの「玉座の聖母子と4人の天使と聖フランチェスコ」、ロレンツェッティの「夕日の聖母」は大変有名です。
アッシジの東側に位置する世界遺産「サンタキアラ聖堂」。キアラ聖人はフランチェスコに最初に帰依した女性で、「もうひとりのフランチェスコ」と呼ばれるほどその教えに従った人です。現在はサンタキアラ聖堂の地下で眠りについています。こちらの教会も、カトリック信者からの支持を集める著名な巡礼地のひとつとなっています。
アッシジの町の一番高い場所にある大城塞は、中心街を見下ろせる位置にあるため、街中とは違った角度から眺められるのがポイントです。特に、夕日に染まったサンフランチェスコ聖堂は必見です。神秘的かつダイナミックな眺めを満喫してみてください。
※本記事は2017年1月時点の情報です
更新日:2025/07/02