情熱の国スペイン。民族舞踊のフラメンコ、国技である闘牛といった伝統文化から、火祭りや牛追い祭り、トマト祭りなどのフィエスタまで、色彩豊かで躍動感溢れるエンターテイメントやイベントがいっぱいです。旅行計画前に、ぜひチェックしてみては。
心に迫り来るようなリズムと歌、深い苦しみや悲しみを帯びた表情で魂の叫びを表現する踊り手たち。フラメンコには多くの人を引きつけてやまない魅力があります。フラメンコ鑑賞は、本場であるスペイン南部のアンダルシア地方はもちろん、観光地として人気の首都マドリッドやバルセロナなどでも楽しむことができます。
旅行者が気軽に楽しめるのは、タブラオと呼ばれるライブハウスであり、食事をしながら踊りを観る店や踊りのみを楽しむ店など形式はさまざまです。人気の店は満席になることもあるため、確実に楽しむためにはインターネットもしくはホテルで事前予約がおすすめです。お土産として、かわいい扇子や髪飾りなどのフラメンコグッズなども販売しています。
豊穣を祈願するために始まったとされる闘牛は、現在もその伝統が引き継がれており、マタドール(闘牛士)が登場して牛を仕留めるまでの約15分間、会場全体が興奮の渦に包まれます。
公式シーズンは、バレンシアの火祭り(3月)からサラゴサの火祭り(10月)までです。首都マドリッドやセビーリャには大型の闘牛場があり、基本的に毎週日曜夕方に行われています。
祭りの期間中には開催日時が変更されたり、人気の闘牛士が出演する場合はチケットが売り切れたりすることもあるため、闘牛場の公式ウェブサイトで開催日を確認し、チケットを事前購入しておくと安心です。チケットは数ユーロから用意されており、手軽に楽しむことができます。なお、2012年からバルセロナのあるカタルーニャ州では闘牛が廃止されています。
年間を通してスペイン各地でさまざまなフィエスタ(祭り)が開催されます。キリスト教に関わる宗教行事と、季節の訪れや豊穣を祈る祝祭行事が一緒になったものが多く、色鮮やかな衣装と踊りで人々を魅了します。
3大祭りとして、バレンシアの火祭り(3月)、セビーリャの春祭り(4月)、パンプローナの牛追い祭り(7月)があり、いずれも数百年続く歴史のある華やかなお祭りです。そのほかにも、トマトを投げあうブニョールのトマト祭り(8月)は、毎年多くの観光客が詰めかけ、観光客も地元の人に混じってトマトの投げあいを楽しんでいます。