スペイン・バレンシア地方のブニョールで、毎年8月の最終週に行われる「ラ・トマティーナ(トマト祭り)」。
町の中心地でひたすらトマトを投げ合うというとても個性的なお祭りですが、世界中から観光客が押し寄せる人気のイベント!
情熱の国がよりいっそう赤く燃え上がる....そんなトマト祭りの魅力をご紹介!
バレンシアが赤く燃える1日!世界中から集まって来る人たちが、ひたすらトマトを投げつくす!
祭りの起源は諸説もろもろですが...参加者が一体となって楽しめる、赤い歓喜のフェスティバル!
毎年8月最終水曜日に、スペイン・バレンシア地方のブニョールで行われるトマト祭り。起源は諸説ありますが、1940年代に若者同士のケンカで近くにあったトマトを投げ合い、それを見ていた周りの人達も投げ出したのが始まりともいわれ、その後ブニョールの後援もあり、毎年同じ日にトマトを持ち寄って投げ合うという恒例のイベントとして定着していきました。また毎年だんだんエスカレートしたために、市が禁止にしたという過去もありましたが、ルールを定めて正式に許可されました。
トマト祭りは今では世界でも個性的で異色なお祭りとして有名になり、ブニョールの人口の何倍にもなる人が世界中から集まるイベントとして毎年開催されています!
トマト祭りを楽しもう!①さあ、トマトを投げ合おう!1時間1本勝負の爽快感!
トマト祭りは、前夜祭、そして「パロ・ハボン」(このイベントが終わるまでお祭りは始まらない)を経て、およそ11時〜12時頃いよいよ本祭に突入します。
パロ・ハボンが終わると、どこからともなく「トマテ!トマテ!」とトマトを求める声が上がり、やがて1発の号砲を合図にお祭りがスタート。トマトをいっぱいに積んだトラックが市内を走り、そこから落とされたトマトを参加者はひたすら夢中で投げ合います。ほどなく通路や建物もトマトの赤で染め上がり、中にはトマトの川で泳ぐ人も。
開始から約1時間後に2回目の合図が鳴り響き、用意された散水車から水が放出され街中が洗い流され、参加者の皆さんは皆、爽快感と満足感に包まれます!

トマト祭りを楽しもう!②投げるだけじゃない、他にもイベント盛りだくさん!
トマト祭りの前夜になると、街はイルミネーションで飾り付けられ、通りにはチリンギートと呼ばれる屋台が建ち並び、また広場には子供用の遊園地が設けられ、夜通し歌って踊っての前夜祭が開催されます。
トマト祭りの当日の朝には「パロ・ハボン」という石鹸で塗られた長い棒を登り、てっぺんの生ハムを取った人が勝利者となる競争が行われます。誰でも参加できるので、多くのチャレンジャーが我先にと棒に登っていき、そして見事に生ハムをゲットした優勝者には栄光の喝采が浴びせられ、ひとときトマト祭りのヒーローとなります!
「パロ・バボン」が終わると、いよいよトマトを投げ合うバトルの幕が開きます!
他にもあります!トマト祭りに参戦するためのチェックポイント!
トマト祭りへの心構え①ルールを守って楽しく参加!
トマト祭りには、「トマトは安全のため、少し潰してから投げる」「ガラス瓶などの危険物は持ち込まない」「人の服は破らない(特に女性の服)」「祭りの最中以外には絶対にトマトを投げない」というようなルールが定められていますので、きちんとルールを厳守して、気持ちよくトマトを投げまくっちゃいましょう!
トマト祭りへの心構え②下準備は怠らず、万全の態勢で
トマト祭りに参加するには、きちんとした準備が大事です。着替えやタオルはもちろんのこと、水中メガネや水着、そして靴(トマトを踏んでも大丈夫かつ、トマトまみれになるので終わったら捨てるのを覚悟)が大事だそうですよ。カメラは一眼レフなどの使用は避け、防水対策も忘れずに!万全の態勢でトマトバトルに参戦しよう!
トマト祭りへの心構え③ホテルはバレンシアで早めに確保を!
ブニョールは小さな町で宿泊施設も少なく、ホテルはバレンシアの中心街近くで確保しておいた方が観光にも便利!ブニョールへはバレンシアのSaint Isidre駅から電車で約50分です。(ただしトマト祭り当日は混雑が予想されるため、所要時間はもう少しかかってしまうかもしれません)バレンシアに宿泊する場合は早めに宿を予約しましょう!
トマト祭りに行くならここを起点に&もちろん観光も充実!スペイン第3の都市、バレンシアを巡る!

バレンシアの基本情報スペイン3大祭りの1つ「火祭り」や、あのスペイン料理発祥の地としても有名
スペイン第3の都市といわれるバレンシアは、地中海性気候のため温暖で年間を通して過ごしやすく、またマドリッドから最も近いビーチリゾートとしても人気の観光スポットとなっています。
工業や農業も盛んで、水と太陽に恵まれた土地では豊富な食物が栽培され、バレンシアオレンジの産地としても有名です。
海岸沿いではさまざまな魚介類が水揚げされ、その魚介もふんだんに使われているスペインを代表する料理のパエリアは、バレンシア地方が発祥の地です。
毎年3月にはスペインの3大祭りの1つである「ラス・ファジャス」と呼ばれる火祭りが開催されます。

バレンシアを楽しもう!バレンシアで行われる火祭りはスペイン3大祭りの1つ!
毎年3月15日から19日まで行われるバレンシアの火祭りは、セビリアの春祭り・パンプローナのサン・フェルミン祭(通称牛追い祭り)と並ぶスペイン3大祭りの1つです。期間中、街には大小の人形が飾られ、爆竹ショーや民族衣装をまとった女性たちのパレードが行われます。そして最終日の深夜0時には一斉に人形に火がつけられ、火祭りはクライマックスを迎えます。
→スペイン・パンプローナのサン・フェルミン祭(牛追い祭り)についてもチェック!
世界遺産をはじめとした歴史的建造物群や近代建築も魅力!
カテドラル(大聖堂)
バレンシアの中心部に位置するキリスト教カトリック教会の大聖堂。イエス・キリストが最後の晩餐で使用したといわれる聖杯の候補も展示されています。また、南西に建つ「ミゲレテの塔」からはバレンシアの街並みが一望でき、オレンジの街灯で彩られる夜景は絶景です!
ラ・ロンハ
15世紀末に建てられた証券取引場。当時栄華を誇ったバレンシアの経済の象徴。ゴシック様式の建物の外観はもちろん、柱や装飾物といった内装も優雅で一見の価値があり、世界遺産にも登録されています。対面にはバレンシア最大の中央市場があるので、そちらも立ち寄ってみてください。
芸術科学都市
バレンシア生まれの建築家サンティアゴ・カラトラバが設計。科学博物館や水族館、プラネタリウムなど、芸術と科学に触れることができる複合施設です。新世紀の科学都市を創造しデザインされた建築群は、バレンシアの新しい顔となっています。

PICK UP!スペインの代表的料理パエリアはバレンシアが発祥の地
パエリアは、スペイン語の「pallera」(鉄の鍋)という語源が由来となっており、米どころとして有名なバレンシアが発祥の地といわれています。このパエリアの調理法が広まっていく中で、いつしか調理器具ではなく料理の名称としてスペイン全土や他国に定着していったそうです。日本では魚介が入っているイメージが強いですが、バレンシア風は山の幸を中心に調理されるのが一般的だとか。バレンシアを訪れた際には本場の味をぜひ楽しんでみてください!
※2015年6月現在の情報です、現地事情により内容が異なる場合がございますので、ご了承ください