カナダのチップ相場とマナー、どんなシーンで渡せばいい?
カナダにはチップを渡す習慣があります。サービスの対価として支払うチップは、日本ではなじみがありませんが、カナダでは一般的。カナダ旅行中、レストランのほかさまざまなシーンで支払うことになるので、事前に一通りの知識とマナーを確認しましょう。
アメリカやヨーロッパ圏など、サービスを利用した時にその対価として支払うチップ文化は、カナダにもあります。チップ文化が浸透していない日本では、どのシーンでいくらくらい支払えばよいのか戸惑うこともあるでしょう。しかしながら、現地では一般的な習慣であり、サービスに従事する現地の人々にとっては貴重な収入源でもあります。
チップは、「グラテュイティ」「サービスチャージ」とも呼ばれ、支払額の15~20%程度が相場とされています。サービスの満足度により多めに支払うことや、そもそも支払わないこともありますが、およそ「支払額の2割弱」と覚えておくと良いでしょう。
チップを渡す代表的なサービスは、ホテルや空港のポーター、レストランでのサービス、タクシー、美容室、バーカウンターやナイトクラブなど。その他の場面でも、想像以上のもてなしを受けたり親切にしてもらったりした時などにチップを支払うことがあります。
チップを支払う時には、金額の相場だけでなく、タイミングや方法などもさまざまです。チップが必要になる代表的なシーンを知っておきましょう。
飲食店では、会計時に渡される伝票の「gratuity」もしくは「service charge」などの欄に数字が記入されている場合があります。これは店側がすでにチップ分を上乗せしているということなので、伝票に書いてあるとおりの額を支払いましょう。現金で支払う場合は、お釣りの中から適当な額をテーブルに置いて店を出るのが一般的です。
チップが含まれていない場合は、自分でチップの額を決めて飲食代にプラスし、支払います。クレジットカード払いではチップの欄が空欄になった伝票に、チップの額と合計金額を記入してサインします。また店側に「チップはいくらにしますか」と直接聞かれることもあります。
ホテルではポーターに対し、荷物1つにつき1~2ドル程度の額を、荷物を受け取った際に支払います。ルームサービスを頼んだ場合はボーイが退室する際、注文した料理の総額10~15%程度を支払います。
ハウスキーピングに対してチップを支払う習慣は少なくなってきていますが、チェックアウト時に、枕元近くに1ドル×滞在日程度を置くとよいでしょう。
タクシーでは、目的地に着いて料金を支払う時に総額15%程度のチップを上乗せして支払います。料金とチップ分を足してきりの良い額の現金を支払い「お釣りはいらない」旨を伝えるのが一般的です。
また額が大きい紙幣しかない場合は「(チップ分を差し引いて)3ドルお釣りを下さい」などと伝え支払うことも可能です。
チップ文化に不慣れだと、レストランなどで渡された伝票にチップが含まれているのか、分かりづらい場合もあるでしょう。そのような時は、チップが必要なのか、請求にチップが含まれているかを店側に質問しましょう。
あいまいにしておくと、相場金額以上を支払ったり、支払わずに店側からクレームを受けたり、思わぬトラブルを招く可能性があります。また、あらかじめチップとして使いやすい1ドル硬貨や2ドル硬貨、5ドル紙幣などを準備しておくと安心です。
※本記事は2017年10月時点の情報です
更新日:2025/05/04