カナダの治安はどう? 日本との比較と現地で注意すべき行動
カナダの治安は、英語圏では比較的良いといわれています。日本でも、ワーキングホリデーや語学留学の渡航先としてカナダを選ぶ人は多く、その理由のひとつにあげられるのが治安の良さ。しかし、だからといって不用心は厳禁。旅行を楽しむためにも、覚えておきたい現地情報をチェックしてから出かけましょう。
カナダも日本も、一般的に治安が良い国といわれる点では共通しています。
しかし外務省の海外安全ホームページによると、2017年1月10日時点で、カナダの犯罪発生率(人口10万人当たりの犯罪認知件数)は日本の約5倍。
最近でも日本人女性が巻き込まれた事件も発生しており、確実に安全な旅行ができるとはやはり言い切れません。
近年は、地元のギャングによる発砲・暴力事件のほか、夜に銃器や刃物で通行人を脅し、背後から襲って暴行を加えた後に所持品をひったくる事件も発生しているのだとか。
カナダでは私たちは“外国人観光客”であり、当然、巻き込まれるリスクは日本にいるよりも高まります。防犯対策を念入りにするに越したことはありません。
バンクーバーやトロント、モントリオール、カルガリー、オタワといった主要都市は、世界の住みやすい都市ランキングでもおなじみです。
そのことからも治安の良さはうかがえますが、もちろんその街の地域によっては、今も治安の悪いエリアが残っているのが現状です。
大半の国と同様に、カナダでも外国人旅行客は事件のターゲットにされることはしばしばあります。
例えば空港やホテル、レストランではスリや置引などが多発しています。ちょっとのスキを犯罪者は見逃しません。常に貴重品管理を徹底させ、標的にならないよう心がけましょう。
また、カナダでは銃の所持は自由ではない一方で、密輸もしばしば行われているのが現状です。銃を使用した強盗なども近年増加傾向にあることは、あらかじめ念頭に置いておく必要があります。
カナダでも日本と同様に、ヘロインやコカイン、LSDなどの麻薬の使用・所持・携行が禁止されています。
しかし、バンクーバーやトロントなどの都市では、麻薬取引やギャング同士の抗争など、銃による殺人事件などは増加していますので、決して安心はできません。
とりわけバンクーバーのダウンタウン東地区と中華街周辺、トロントのダウンタウン東地区とフィンチ通り西側などは、麻薬中毒者やホームレス等が多いと外務省も警告を出しています。ここには近寄らず、他のエリアを観光しましょう。
バンクーバー市内で多発しているのが車上荒らしです。
車の鍵のこじ開けは犯人にとってたやすいこと。レンタカーなどを利用したさいには、ハンドルロック棒なども用いて、厳重に盗難防止措置を行うくらいの用心深さが必要です。多少割高でも、人目のある駐車場を利用することも大切です。
「写真をちょっと撮りたい」と、車からわずかな時間離れるときでも、必ず貴重品は身に付けておくようにしましょう。
どこの国でもそうですが、特に女性が留意すべきは性犯罪。夜中のひとり歩きや人影のない場所に行くなんてことは、もってのほか。夜に外出する場合は、必ずタクシーやバスなどを利用してください。
またカナダでは、買売春については誘う方も誘われる方も処罰されるということも覚えておきましょう。
カナダ観光で心したいのは、「大丈夫だろう」と油断することなく、基本的な防犯対策を徹底することです。
観光は基本的に日中、人のにぎわうエリアで楽しむこと。その際、現金はできるだけ少なくすることもお忘れなく。カナダもカード社会なので、支払いに困ることはほとんどありません。
財布の中身や貴重品を携行していることを他人に知られないよう行動することや、ひったくられにくい荷物の持ち方などを意識することが必要です。
もしも犯罪に巻き込まれた場合には、慌てずすぐに警察に届け出ること。電話による緊急連絡は911をダイヤル。バンクーバー市警なら、「Japanese,please」と言えば、日本語対応のスタッフに代わってもらえます。
※本記事は2017年10月時点の情報です
更新日:2021/02/25