スペインで食べるとひと味違う!知っておきたいパエリアの豆知識
パエリアはスペイン・バレンシア地方が発祥の伝統料理です。今では世界的に人気の高い料理で、日本人だけでなく世界の観光客がスペインのパエリアを楽しんでいます。ただしオーダーの仕方や、食べすぎには注意が必要です。
旅行で楽しみなのは、なんといっても現地での食事でしょう。スペインの国民的料理パエリアは世界的にも人気ですね。本場での食べ比べも楽しそうです。現地の味を楽しむ前に、パエリアについてもっと知っておきましょう!
日本ではディナーで、サングリアなどお酒やタパスなどの小皿料理の後などに、パエリアを食べることが多いですね。
でもスペインでは、パエリアをディナーでは食べることは少ないようです。その理由は、スペイン人は昼食を1日の食事のメインに置く食文化だから。夜は、お酒とともにタパスなどで軽く済ませるのが一般的です。パエリアは米や魚、野菜、そしてオリーブオイルなどをふんだんに使う料理のため、スペイン人にとっては夕食に食べるには少々ヘビーな料理なのです。
パエリアのふるさとは、スペインの東に位置するバレンシア地方です。その昔、この地方に稲作を持ち込んだアラブ人がつくった料理がその起源とされ、やがてスペイン全土に広まりました。
本場のバレンシアと、北にあるバルセロナなどカタルーニャ地方のパエリアの違いは、なんといっても炊きあがりです。バレンシアのパエリアは、水分を残さずやわらかくなく炊くのが一般的で、さらに芯が残らないものが上手な炊き方とされます。一方でカタルーニャのパエリアは、汁気が残るのが特徴です。少しおじやのような仕上がりで、おこげもつくらないのが普通です。
パエリアをレストランでオーダーするときは、2人前からが一般的です。1人前のオーダーは受け付けない場合が多いので、一人旅の場合は注意しましょう。
かなりの量のオリーブオイルと塩を使用しているので、おいしいからと食べすぎると胃もたれします。夜はスペイン人を見習って、腹八分目までにしておくのがよさそうです。
バレンシアに本場のパエリアを食べにいくのであれば、毎年9月に米の名産地スエカで開かれる、国際パエリアコンクールにも足を伸ばしてみましょう。
世界各国から腕に覚えのある料理人やレストランが集まり、世界で一番おいしいパエリアをつくるレストランという栄誉を目指し、しのぎを削る大会です。伝統的なバレンシア風パエリアを、世界の腕自慢が個性豊かにつくり上げる舞台は圧巻です。バレンシアからスエカまで、鉄道なら40分ほどで到着します。
パエリアの歴史などを知ると知らないのとでは、スペイン旅行の楽しみ方がかなり変わってきます。知識を携えてパエリア発祥の地、バレンシアを中心にパエリアを巡るスペイン旅行に出発してみませんか?
※本記事は2017年1月時点の情報です
更新日:2025/05/01