イタリア有数の避暑地プーリア州ってどんなところ?
元々はたくさんの小国に分かれていたイタリア共和国。それぞれの州がそれぞれに異なる顔があり、独自の文化、習慣、魅力を持っています。その中でもイタリア人・ヨーロッパ人が夏のバカンスに選ぶ州の筆頭がプーリア州。アルベロベッロ、バーリ、レッチェ、ターラントと、人々をひきつけてやまない町が続くプーリア州の魅力を紹介します。
プーリア州はイタリア南東部の、アドリア海とイオーニオ海に面した州です。オリーブとオリーブオイルの産地として有名で、生産量はイタリア一。豊かな自然が育んだ独自の食文化も見逃せません。あたり一面に広がるオリーブ畑と青く輝く透明度の高い海、そして新鮮な食材でつくる料理が、世界中の人をとりこにしています。
プーリア州で一番有名な観光名所は、世界遺産のトゥルッリがあるアルベロベッロ市でしょう。トゥルッリとは、きのこのような形をしたとんがり屋根の家で、石灰でつくられた真っ白な壁の家に、黒石を円すい型に積んだ屋根が特徴です。
トゥルッリはアルベロベッロの旧市街地の2地区、モンティ地区とアイア・ピッコラ地区に密集しています。アイア・ピッコラ地区では現在もトゥルッリで住民が暮らし、モンティ地区は土産物店にその姿を変え、観光客に人気の地区になっています。この町を訪れれば、おとぎの国に迷い込んだような不思議な感覚になるでしょう。
ショッピングを楽しみたい方は、プーリア州の州都バーリを訪れるとよいでしょう。メインストリートのスパラーノ・ダ・バーリ通りには、目移りしてしまうようなハイブランドのお店が並んでいます。観光で訪れるなら、旧市街地区の星型の城・スヴェーヴォ城や、大聖堂(カテドラル)、聖ニコラ聖堂などの教会、メルカンティーレ広場、海岸線のポリニャーノ・ア・アル・マーレが見どころです。
州南東部のレッチェは、海と自然の恵みあふれるヨーロッパきっての避暑地。古くから商業地として、さらには芸術の交流地として栄え、レッチェ風バロック様式で装飾され町全体は優雅な雰囲気をかもし出します。治安もよく安全な町で、ショッピング街やレストラン、バールに行けば、地元の人たちの気さくな人柄に触れられます。
カルロ5世城、聖ロレンツォ広場、円形闘技場跡、聖マルコ礼拝堂、そしてサンタ・クローチェ教会と、見ておきたい観光スポットもめじろ押しです。
プーリアの素晴らしい海と食を楽しみたいならば、ターラント県がおすすめです。イタリア国内でも特に有名な、モッツァレッラとスカモルツァ(モッツァレッラの薫製)のチーズはぜひとも食べておきたいところ。ムール貝やうにもたくさん取れるので、魚介類の料理もとにかくおいしいと評判です。
またターラント県は、イオーニオ海に面していて、吸い込まれそうな青色をした美しい海が広がります。毎年夏のバカンスのあいだは、ヨーロッパ中からターラントの海を目指して押し寄せます。
※本記事は2017年1月時点の情報です
更新日:2025/06/17