釜山から慶州へショートトリップ! 世界遺産を見に行こう
釜山から日帰りで行ける慶州。世界文化遺産に登録されている史跡が点在し、歴史ファンならずとも注目の観光エリアです。特に、朝鮮の歴史を感じられる石窟庵・仏国寺・瞻星台・良洞は、芸術的価値などでも世界的に認められる重要スポット。さらにアミューズメントも充実、アクセスは京釜高速線 (KTX)が便利です。
かつて新羅王朝の都であった慶州には、今なお歴史的遺産が多数残されています。
吐含(トハム)山の中腹にある仏国寺。新羅仏教芸術の傑作とたたえられる寺院で、複数の貴重な文化財を所蔵します。慶州を訪れる人のほとんどが足を運ぶ、もっとも代表的な観光名所となっています。
釈迦(しゃか)の世界である「仏国土(彼岸)」、すなわち「極楽浄土」に導かれる場所とされている神聖なスポットでもあります。
石窟庵は、その名が表すように、白色の花崗岩を切り出してドーム状に積み上げて造られた石窟寺院です。仏国寺と同様に吐含山の中腹にあるため、併せて訪れるのがおすすめです。
仏国寺と並んで新羅美術の最高峰と称されており、優れた彫刻技術で表現された高さ3.45mの本尊・釈迦如来坐像の姿も圧巻です。
瞻星台(チョムソンデ)は、ドラマにもなった新羅27代「善徳女王(ソンドッヨワン)」の時代に建設された、東洋で最古といわれる天文台遺跡です。1962年に国宝第31号にも指定され、「慶州歴史地域」として世界遺産にも登録されています。
とっくり型のユニークな見た目ですが、細部にわたり計算して造られているのが特徴です。例えば、使用されている361個半の石は、1年を陰暦で計算した日数を象徴しています。
頂上の井型の囲い部分は新羅の子午線の標準、各面は東西南北を狂いなく指し、中央の窓は真南を向いている点にも注目です。
慶州市内から約20km北にある良洞民俗村(ヤンドン ミンソッマウル)は、500年以上前の家屋が姿を残している伝統民俗村です。村全体が重要民俗文化財に指定されており、「韓国の歴史的集落群:河回と良洞」として世界遺産にも登録されました。
山や川など自然環境と村の調和がとても美しく、風水学的にも好条件を満たしているとされています。予約をすれば、伝統文化体験や韓屋民宿での宿泊も可能です。
韓国の歴史が凝縮されている観光都市・慶州は、京釜高速線 (KTX)で釜山からはわずか30分というアクセスの良さが魅力です。
市外バスや高速バスの本数も充実し、ソウルや近隣都市から訪れる日帰りの観光客も多くいます。一日で歴史遺産を巡るには困難な場合があるので、現地のツアーを利用するのがおすすめです。
史跡以外でも見どころがいっぱいの慶州。エリアは大きく分けて「市内中心部」「普門観光団地」「仏国寺エリア」「南山エリア」の4つに分かれ、遊園地「慶州ワールド」や韓国文化を体験できるテーマパーク「慶州世界文化エキスポ公園」もあるので、アミューズメントも楽しめます。
食事を楽しむなら、慶州駅から徒歩約15分、「大陵苑(テヌンウォン)」という古墳公園の近くにある慶州サンパッ通りがおすすめ。さまざまな料理をサンチュなどの葉物野菜で包んで食べる、慶州名物サンパプの専門店が軒を連ねます。
※本記事は2017年9月時点の情報です
更新日:2025/05/03