台湾・台北に世界遺産はあるの? 一度は見たい絶景&見どころ紹介
台北には世界遺産登録された場所はありませんが、候補地と言われる名所がたくさんあります。世界遺産クラスの歴史的建物や大自然が織りなす絶景など、ここでしか見られないスポットの数々を巡りましょう。
台湾は政治的理由から、世界遺産条約を施行しているユネスコに加盟していないため、世界遺産を申請する権利を持ちません。
ですが世界遺産クラスの文化財や歴史的建築物、自然などを数多く有するため、台湾では独自に世界遺産登録候補リストを作成しているのです。
なかでも、台北は台湾の首都でありながら、自然の豊かさにより紀元前から人類の居住が見られた“歴史の中心地”。
島の3分の2が高山や林地などの自然に覆われており、温暖な気候も相まって、現在でも豊かな自然が残されています。
このような背景もあり、台北周辺には自然遺産や文化遺産に相当する名所が5カ所。いずれも台北市からアクセスしやすい距離にあります。
台北市北部にある大屯火山群からなる陽明山国家公園は、台北市からも近いため、行楽や散策を楽しむ方が多く訪れます。
火山活動による形状が豊かな自然を育み、広葉樹林や熱帯植物などの生育と共に、蝶や鳥が飛び交う様子がとても美しいです。園内には果樹や花の木も多く、季節ごとに見事な花を咲かせ、訪れる方を楽しませてくれます。
台湾屈指の絶景スポットといわれている太魯閣国家公園は、台湾八景のひとつにもなっている名所です。総面積は9万2千ヘクタールで、太魯閣渓谷にある山々、奇岩、断崖と滝などの光景は見どころとなっています。
美しい渓谷はもちろん、100匹の獅子の石像が飾られたシャカーダン礑歩道、人力で築かれた公道やトンネルなども迫力満点です。
台北から車で約1時間半の馬告生態公園にあり、樹齢2100年の「司馬遷神木」などの巨木が立ち並ぶヒノキの原生林です。ヒノキには、1本1本に孔子や司馬遷、楊貴妃など中国の偉人の名前が付けられています。
公園内には童話歩道や明池湖、静石園庭園などそのほかの見どころもあり、また山荘やログハウスなどの宿泊施設もあります。
16世紀以降、オランダ、スペイン、中国、日本などから様々な文化が流入した台湾には、文化的資産が多く残っています。日本統治時代や各国植民地時代の施設、家屋や街並み、集落などが現在まで伝えられ、当時を偲ぶ貴重な姿を見せています。
1692年にスペイン人によって築かれた城で、その後は、所有者が何度か変わり、英国領事館となった歴史ある建物です。
赤レンガの外観、邸内にはシャンデリアや回廊が置かれ、庭にはバラが咲くなど異国情緒満点です。淡水河口近くの丘に建っているため、そこから眺める淡水の風景もまた格別です。
かつて、純金を中心に、純銀、銅が採掘されていた鉱山、金瓜石鉱山の鉱山跡及び跡地による山間集落です。鉱業文化についてと黄金を紹介展示した「黄金博物館」、炭坑の坑道内に入ることができる「本山五坑坑道体験」などがあります。
日本統治下時代に建てられた貴賓館「太子賓館」のほか、日本の原風景が垣間見られる集落の様子も覗くことができます。金瓜石は、レトロな風景が残る街として有名な九份からも近く、合わせて訪れる観光客が多数います。
※本記事は2017年7月時点の情報です
更新日:2025/05/01