エキゾチックな魅力！ドバイの民族衣装について知りたい！

ドバイの民族衣装は、女性は全身を覆うブラックカラーのアバヤ、男性は全身がホワイトカラーになるカンドゥーラです。ドバイの人たちは民族衣装を着て生活することが多く、街中でも広く見かけることがあります。

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ドバイではたまに見かける程度!?民族衣装姿

男性ならターバンにすその長い白い服、女性は顔をすっぽり覆う布、というイメージが強い中近東。その中枢国の一つであるドバイは、実はインド・パキスタン系を主軸とした外国人労働者が多数派を占め、生粋のドバイ人となると全体の2割を切るのが実情です。

街中を見渡せば、観光客も含めて、ラフな洋装が多め。でも、ドバイの街にマッチするのはやはり、古くからの伝統でもある民族衣装姿ですね。シックでどこか神秘的、ドバイの民族衣装の奥深い魅力についてご紹介します。

女性の民族衣装「アバヤ」とは?

ドバイの女性たちが着る民族衣装「アバヤ」は、体をすっぽりと覆うマントのような形をした黒い衣装です。アバヤを身につけたうえに、ヒジャブなどのスカーフや布で髪やうなじを隠します。

黒は太陽の光をそのまま吸収するため、体感温度は増しやすい傾向にあります。ただその反面紫外線をシャットアウトするため、日焼け予防にはこれ以上ないほど効果的。アバヤの素材はふわふわとしているので、歩くたび足元に風が起こります。実は見た目ほど蒸し暑さはなく、実用的でもあるのです。

アバヤの着こなしにも個性が表れるようで、例えば目元だけを残して顔をすっぽりと覆うベール（『ニカーブ』）姿は、サウジアラビアでよく見られるスタイルでドバイでも見かけることがあります。このスタイルは彫りの深い目元だけが浮かび上がるので、神秘的なイメージがさらに際立ちますね。逆に、スカーフで髪を隠さず、顔も完全に出している女性も見かけます。

アバヤの下にはどんな服を着るの？

アバヤの下には、イスラム圏で広く親しまれる「ジャラビーヤ」「トーブ」といった長いワンピース型の服を着るのが一般的とされてきました。もっとも、近年では多数の女性が一般的な服装にくら替えしていて、ラマダンなどの特別な時期を除き、Tシャツにジーンズ、流行のブランドのワンピース、ファストファッションなど、至って「ふつう」なのです。ドバイの女性たちは、信仰や伝統に敬意を払いつつも高い感度をもっていて、いまどきのおしゃれに敏感だということですね。

高級ブランドからも熱視線！多様化するアバヤスタイル

かつては黒一色・とにかく体のラインや肌を隠すためのものだったアバヤにも、近年では流行の波が押し寄せているようです。デザインはもちろん、スタッズや刺しゅうを取り入れるなど、多種多様な装飾が取り入れられるようになっていて、毎年の流行もあります。過酷な気候を持つ国だけに素材も重視されており、日本の絹はかなり重宝されているそうですよ。

また、ドバイは富裕層の集まる国ですから、「一見黒づくめのアバヤ姿の女性、その手元にと足元には同じく超ハイブランド」という光景も珍しくありません。アバヤ自体もドルチェ＆ガッバーナによるコレクションが発表されるなど、さすがの影響力を再認識させられますね。シックで洗練されたアバヤは、世界中から注目を集めるようになっています。

男性の民族衣装「カンドゥーラ」とは?

日本では男性が着物やはかまを着て生活することは少なくなってきましたが、ドバイでは「カンドゥーラ」と呼ばれる民族衣装を着た男性を頻繁に見かけます。カンドゥーラはアバヤとは違い、全身真っ白。下には普通のTシャツに、カンドゥーラ用の腰履きを身につけます。そして、頭部は白い布(『グトラ』『クーフィーヤ』など)で覆われており、アバヤと並ぶとブラックとホワイトのコントラストがまぶしいです。

カンドゥーラはイスラム圏でも地域ごとに特色があり、ドバイをはじめとしたUAE（アラブ首長国連合）では襟元にネクタイのような紐がついたカンドゥーラに刺しゅうつきの帽子、サウジアラビアではチェック模様のクドゥラを着用するなど、ドバイを歩くアラブの男性にも装いの細かな違いがあります。

ちなみに、女性向けのアバヤもそうですが、カンドゥーラは自身の体形に合わせてオーダーするのが一般的。男性の場合それほど数はもたず、数枚を着まわす傾向に。素材となる布地（『トーブ））には波ならぬこだわりがあるそうで、中でも日本製の素材は大変な人気です。偽物商品が出回ることもありますが、品質の違いはあきらか。すぐ見破られるのだそうですよ。