大人の楽しみ!ベトナムワインを味わって
ベトナム産ワインは長らくフルーツワインが主流であったものの、20世紀後半ブドウ品種の改良などを契機に品質が良くなり、本格的なワインとして知られるようになりました。欧州の製法を受け継ぎつつ、独自の品種改良によって生まれたベトナム産ワインは、ベトナムの食文化に大きな影響を与えています。
ワインといえば本場フランスをはじめ、欧州産のものが有名です。しかしアジアにもワインの産地はあるのです。今回は成長著しいベトナム産ワインの話題をお届けします。フランス統治下時代に持ち込まれたといわれるベトナム産ワイン。その風味や特徴をご紹介します。
ベトナムでワインの生産が始まったきっかけは、19世紀後半にフランスからブドウ栽培が持ち込まれたことです。しかしそれまで欧州品種のブドウは、ベトナムの熱帯気候とマッチせず、ベトナムのワインといえばフルーツワインが主流でした。
その後、品種改良によってベトナムの気候にマッチしたブドウが開発され、さらに本場フランスの生産技術を導入したことで本格的なワインとして普及していったといわれています。
ベトナムで最もメジャーなワインの産地といわれる『ダラット』。ダラットはベトナム中部のリゾート地で、フランス統治下時代からの避暑地として有名です。
このダラットで生産されるワインはカーディナル種と呼ばれるブドウを原料とし、さらに桑の実を加えてあることがポイント。桑の実を加えることで軽やかな苦味と酸味を併せ持ち、ベトナムの魚や野菜を使った料理によくマッチすることが特徴です。
ダラットワインは赤ワインであっても、冷やして飲む方法がおすすめです。赤ワインは18度から20度前後、白ワインは14度前後、スパークリングワインなら8度前後まで冷やしておくと、おいしさが際立ちます。
一度飲みかけて残したワインはあまり日持ちしないため、2日以内には飲み切るようにしましょう。
ダラット産のワインはフレンチ系の『ヴァン・ダラット』と、イタリアン系の『ヴィン・ティエン』が2大ブランドといわれており、どちらも現地のスーパーで安く購入可能です。
価格は200円から400円程度と、日本の格安ワインと比べてもかなりリーズナブルですね。ベトナム産のワインという物珍しさからお土産にも最適でしょう。
ベトナムがフランス統治下にあった時代に伝えられた技術と、長い品種改良の融合がベトナムのワインを産み出しました。欧州とアジアの気候・文化が融合したベトナム産ワインは、現地の肉料理や魚料理にもよく合います。
※本記事の内容は、2016年10月時点の情報です。
更新日:2025/05/01