香港・九龍城の歴史と現在の見どころのまとめ
香港の九龍城は、かつて『東洋の魔窟』と呼ばれていた巨大なスラム街でした。古い街並みが並ぶイメージですが、当時の建物は取り壊され、空港移転後からは新しい建物も増えるなど、落ち着いたエリアへと変化しています。跡地に整備された公園に残された資料館などで、当時の面影を追ってみる一日を過ごしてみませんか。
九龍城とはお城の名前ではなく、香港内にある一部地域の名称です。日本では『クーロン城』と呼ばれています。
九龍には昔、本物の城砦があったとされており、清朝時代は特産物の塩や香木の保管場所になっていました。その後の混乱期に多くの移民がなだれ込み、違法に建て増しされた建造物がスラム化していきます。
東洋の魔窟と呼ばれた迷路のような内部では当時、平然と違法行為が行われていたそうです。
かつてスラムと呼ばれた九龍城はその後取り壊され、現在では面影を感じさせない、緑が生い茂り、池や滝が流れるのどかな公園となっています。
整備された広い園内では、太極拳やヨガをする人もおり、ゆったりと過ごせる場所となっています。
公園の中で唯一残っている、当時の建築物です。はじめ兵舎だった建築物が老人ホームになり、今は管理事務所として機能しています。
九龍城時代を伝える資料や写真、映像が展示されています。臨場感あふれる各種展示に、当時の雰囲気を感じることができるでしょう。
現在の九龍城は香港でもトップクラスのグルメタウンになっています。長方形に区切られた市街地には各国料理のレストランがそろっており、地元でも人気があります。
最近では、東南アジア、特にタイ料理のお店が多く出店しているようです。空港が近いため、観光地として訪れるにもよいでしょう。
※本記事は2016年12月時点の情報です
更新日:2025/05/02