フランス最大のシャルル・ド・ゴール空港をはじめ、パリ南のオルリー、リヨンのサンテグジュペリなど、フランス旅行をより充実させるためにはこれらの空港をうまく使い分けましょう。規模の大小や施設、アクセスをよく理解していれば、効率的に旅行を楽しめるはずです。
日本からフランスへと旅行する際に、利用されることがもっとも多いシャルルドゴール国際空港。パリ北部の郊外にあるヨーロッパを代表するハブ空港で、日本からの直行便も就航しています。
空港内は広く、利用する航空会社によってターミナル1~3に分かれています。ターミナル間は無料の「CDGAL」で結ばれています。空港ではWi-Fi環境も整っていて、休憩や待ち合わせも飽きずに過ごすことができます。
エールフランスが発着する最大規模のターミナル2は、さらにゲートで細分化されていて、長距離路線を中心にヨーロッパ各地への路線にも利用されています。さらにフランスの高速鉄道TGVの駅があるほか、さまざまなレストランやブランドショップもそろい、グルメやお買い物にも適しています。
円筒形のターミナル1も多くの航空便が利用し、有名店のお菓子などを扱うショップも充実。ターミナル3は主にLCC(格安航空会社)が利用します。ターミナル間の移動時間や免税手続きなどが混雑することも考慮して、時間に余裕を持った方がよいでしょう。
最も短時間で移動できるRER(地域急行鉄道網)のB線急行で、パリ市内までは30分ほど。タクシーで移動する場合は、さらに道路の渋滞も考慮しましょう。トランジットの時間を利用してパリで食事をするという選択肢もありますが、よほど長時間でない限り出国はしない方が無難。空港内でも十分に楽しく過ごせます。
パリの南にあるオルリー空港は、シャルルドゴール国際空港に比べて規模は劣りますが、歴史はより深く、またパリ市内へ近いために便利な空港としても知られています。
ターミナルは南(Sud)と西(Ouest)の2つがあり、両ターミナルは無料巡回バスのナヴェットで移動します。カフェやショップ・ラウンジなども充実しており、待ち時間にリラックスやお買い物にも対応します。
パリ市内まで出るのであれば、鉄道ではRER(地域急行鉄道網)のB線とC線を利用。所要時間は20~30分です。さらにタクシー・エールフランスバス・ロワシーバスなども利用できます。
オルリー空港とシャルルドゴール国際空港の間で乗り換える便の場合、両空港を結ぶエールフランスバスの利用が便利。そのほか、RERのB線を利用する方法もあります。どちらの場合も、十分な乗り換え時間を確保しましょう。
フランス第2の都市リヨンにある、リヨン・サンテグジュペリ空港も利用者の多い空港です。世界遺産もあるリヨンの中心部からは、約20km東に離れた場所にあります。
ターミナルは3つあり、ターミナル1・2は主に通常の航空会社が、3は主にLCCが使用。ターミナルの間は徒歩で移動でき、すべてのターミナルでWi-Fiサービスを利用できます。ATM・外貨両替所は複数個所に設置され、手荷物用カートやロッカーサービス、医師や薬剤師の常駐、ラウンジ、礼拝室などのサービスも利用可能。
クネル(魚のツミレ団子)やダブリエ・ドゥ・サプール(牛ハチノスのパン粉焼き)、クッサン・ド・リヨンなどのリヨン名物料理を楽しめるレストランも多数。「Atelier des 2 Rives」や「NHube」などの有名店のほか、ハンバーガーショップやカフェもあるので、搭乗までの時間をのんびりと過ごせます。
ワインやチーズなどフランスで定番の料理や飲み物を扱う「Délices de Lyon」、主要ブランドの化粧品をそろえる「Aelia Mode & Beauté」などのショップも充実。有名なフランスワイン・フランス原産のチーズ・マカロンなどのお菓子・香水・ジュエリー・たばこなどのお土産品のバリエーションも豊か。さらに免税店もあり、さまざまなアイテムをリーズナブルに購入できます。
リヨン市街地からのアクセスには、鉄道やバス・タクシーを利用。鉄道のローヌエクスプレスを利用すれば、約30分で到着します。バス・タクシーでは25~30分ですが、交通渋滞によりさらにかかることもあります。
さらにフランスの高速鉄道TGVの駅とは連絡橋で結ばれているなど、周辺交通手段は充実。ミシュラン本社のあるクレモン・フェランなどのフランス国内だけでなく、イタリアやスイスにもアクセス可能です。
フランスはパリなどの大都市だけではなく、地方にも見どころがたくさん。また航空路も充実しているので、目的地の近隣の空港をしっかり調べておくことが大切です。もちろんLCCも活用するのがおすすめです。
フランス最古の都市で、古くからリゾート地でもあるマルセイユ。その玄関口マルセイユ・プロヴァンス空港は市の中心部から約27km離れた場所にあり、2つのターミナル内に両替所・ATM・ラウンジなどの設備やサービスが整う空港です。
設備が充実するターミナル1では、出国審査後でも待合室でのんびり過ごしたり、免税店でショッピングを楽しめたりできます。南仏料理を味わえる「Chefs en Provence」などの本格的レストラン、日本でもおなじみのカフェやファストフードチェーン、クッキーやマドレーヌいった南仏らしいお菓子やコスメを用意するお土産店など、搭乗までの時間を有効に使うことも可能。預け入れ荷物にする場合は、手続きが出発ギリギリにならないようにご注意を。
空港アクセスは、プロヴァンス方面やコートダジュール方面のほか、フランス各地へ向かう便が多数運行しているバスがおすすめです。他にも、最寄り駅から電車などの交通網とも接続するほか、空港公式タクシーを予約することも可能です。
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地中海沿いにある観光都市のモンペリエ。中心部から東に約7km離れた場所にあるモンペリエ メディテラネ空港は、フランス国内やヨーロッパ圏への航空路線が就航する空港で、LCCにも多数利用されています。
無料Wi-Fiサービスもあるターミナル内では、ドリンク・フードのサービスも受けられる「PROMEO LOUNGE」、サンドイッチやハンバーガーといった軽食を食べられる「TRIB’S BAR」、免税ショップ「BALTONA」など、さまざまな設備やサービスも用意されています。フランス語・英語・ドイツ語など多言語に対応するインフォメーションデスクもあります。
上記以外にも、ワインの産地で有名なボルドー地方には、ボルドー・メリニャック空港があります。同じくワインの産地として、またクレープやシードルなどの名産品もあるブルターニュ地方へ行くには、ブレスト・ブルターニュ空港の利用が便利です。