カンボジアを旅行する時、最も心配なのが治安です。また、現地の文化や風習、国民性を理解していないと、思わぬトラブルに発展することも。観光地としてポピュラーなカンボジアではありますが、ビギナーは事前にチェックが必須です。
世界文化遺産のひとつであり、言わずと知れたカンボジアの観光名所。約150年前に再発見されるまで、深い森の中に佇み、悠然と時を刻み続けていた巨大な宗教遺跡です。
アンコール・ワットは創建者スールヤヴァルマン二世の独自の宇宙観が色濃く反映されています。中央祠堂は世界の中心となる山で、神々の住む山を象徴しています。周囲の回廊はヒマラヤ連邦を、環濠は無限の大洋を、欄干のナーガは不死を表しており、神界と人間界をつなぐ架け橋として存在しています。訪れた人は参道をたどり、徐々に中心に近づいていき最後には神々の世界にたどりつくのです。
中心部の第一回廊のレリーフは古代の叙事詩「ラーマーヤナ」の物語が描かれており、歴史と幻想の世界が神秘的に交わります。
カンボジアの伝統文化であるクメール文化の宮廷舞踏が「アプサラの踊り」です。神への祈りとして捧げられるこの踊りは、9世紀頃に宮廷舞踏として生まれました。原点はジャワ島のヒンドゥー文化だと言われていますが、カンボジアとタイでは振り付けが微妙に異なります。ここでしか見ることのできない優雅で美しいアプサラの舞を、ぜひご照覧ください。
カンボジア観光をするときに気になるのが現地の治安です。日本にいるときと同じように、自分の身は自分で守るという意識を持っていないと危険な目にあうこともあります。特に注意しておくべきポイントは3つお伝えします。
まず1つ目は、人があまりいない場所や夜道です。危険が迫っても助けを呼ぶことができません。カンボジアでは近年まで内戦が続いていたなごりで銃器がいまだに出回っており、スリに抵抗した日本人が撃たれるという事件が発生しています。人気のない場所や夜道での一人歩きは避け、高価なものは持ち歩かないようにしましょう。
2つ目に、スリやひったくりです。二人乗りのバイクで追い越すときや、すれ違うときの一瞬の隙を狙って行われます。信号待ちや歩く速度を緩めた瞬間は特に注意が必要です。
そして3つ目に、いかさま賭博詐欺です。東南アジアでよく発生する詐欺で、親しげに話しかけて巧みに賭博に誘い、お金やカメラ、携帯電話などを奪う詐欺です。いきなり話しかけてきた人や異様に親切な人には気をつけましょう。
外国の文化や風習に直接触れることは海外旅行の楽しみのひとつですが、気づかないうちに日本とは異なるルールや常識を無視していた場合もあるかもしれません。旅行中により楽しく快適に過ごすために、現地のちょっとしたマナーや文化を知っておきましょう。
カンボジアの場合、寺院を訪れる際の宗教的なマナーがあります。日本にはないマナーですので覚えておきましょう。例えば、女性は僧侶に話しかけたり触れたりすることは許されていません。また、人の頭は神聖な場所とされ、足の裏が汚い部分とされています。そのため、人の頭に触れたり、足の裏を他人に向けたりするようなことは避けましょう。
また、カンボジア人の国民性・習慣として、未婚の男女交際に対して保守的な部分がある国なので、現地の異性と接するときは言動や行動に注意しましょう。