日本は世界の国々から考えると驚くほど安全な国です。落とし物がそのまま手元に返ってくるなど、その安全さがうかがい知れるエピソードは少なくありません。けれど、安全な暮らしに慣れた日本人は、海外旅行でのトラブルや犯罪に巻き込まれる可能性も高いもの。
今回は、日本人が被害にあうことの多い犯罪事例とその対策を紹介します。
海外旅行前には具体的な犯罪の事例に目を通し、知識を身につけておきましょう。
海外旅行においてクレジットカードは必須のアイテム。使用する機会も少なくないでしょう。使う機会が多いほど、カード関連の被害にあう可能性は高くなります。
スキミングとは、クレジットカードのデータを読み取り悪用する犯罪です。
本人の知らぬ間にクレジットカードのデータが読み取られ、それを元にカードが複製されます。その後、複製されたカードを利用して高額な物を購入されたり、キャッシングされたりして、結果的に高額の請求がクレジットカード会社から届くという流れになります。
対策としては、信頼のおける場所以外でのクレジットカードの利用を避けること。
個人商店などを利用する際には現金を利用し、高額な買い物は控えることが大切です。
カードを使わない場合も不意に取り出したりしないなど、他人の目に触れさせないことも大事です。使わなければいけない場合には、必ずカードリーダーを自分の目の前で使用しているのを確認しましょう。また、暗証番号は絶対に他人には教えないようにしてください。
ただしこのような対策を行っていても本人の知らぬ間にデータが盗まれるケースがあります。そのため次のような対策も必ず行ってください。
カードを使用した場合は使用した際の控えを請求日まで必ず保管します。
そして、インターネットで自分の利用履歴を確認できるように設定しましょう。
カードを使用した際に通知がくるように設定するのも有効です。
こまめに利用履歴を確認しておけば、自分以外が利用したこともすぐに気がつきますので、カード会社に連絡をし、不正利用分の支払いを行わないような交渉につなげることができます。
カード情報はどこでどのように悪用されるか想像はつきにくいものです。
自分の利用履歴はこまめに確認するようにしましょう。
諸外国では日本人はお金を持っている、というイメージを人もいまだに少なくありません。
ノートパソコンやスマートフォンなどのデジタル機器や、日常的に使用するブランド物のカバンやアクセサリーなど、高価な品物を持ち歩くのは注意が必要です。
注意を怠るとスリやひったくりの犯罪被害にあいやすくなります。
このような犯罪から身を守るためには、自分の行動を犯罪者に把握されないことが大事です。
以上のことは強く意識しておくようにしましょう。
スリやひったくりにあった場合、絶対に犯人を追いかけてはいけません。
日本と違って国によっては銃社会であったり、ピストルやナイフなどの凶器を持っていたりする場合もあります。犯罪者を追いかけることで命の危険にさらされるケースもあるのです。
駅やバスターミナルなどで自分の足元においたものがいつの間にか無くなってしまった。
飲食店でテーブルの上に置いたスマホが目を離したすきに盗まれてしまった。
このような犯罪被害が置引です。
置引を防ぐには、自分の持ち物からは絶対に目を離さないようにすること。
カフェなどの店内で不必要にテーブルの上にスマホなど貴重品を置かないといった対策しかありません。海外ではいつでも犯罪者に狙われる可能性があります。そのため、どんな時でも自分の持ち物はしっかり管理をするようにしてください。
また、停止中の車の中やトランクから物品を盗むのが車上狙い(車上荒らし)です。レストランでの食事やスーパーなどでの買い物の際に、車を停車させたわずかな時間のうちに車内においてあった貴重品が盗まれるといった事例があります。
また、車のウインドーからは透けて見えなくても、金属探知機を使うことによってトランク内に貴重品があることがわかり、トランクをこじ開けて盗むという手口もあるようです。
一瞬でしょうと、取られると困る物は放置してはいけません。
特に免許証や宿泊先のカギなど車外では使わないもの、またスマホや財布など車内に置き忘れそうなこまごまとした物は注意です。
レンタカーを借りて旅行をする人は、特に気をつけましょう。
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