外務省のホームページやメディアなどでも定期的に注意が呼びかけられているのが海外におけるスリの被害です。その手口は落としたコインで気をそらせるものから、カメラ撮影をお願いするフリをして財布から注意をそらさせるなど、旅先でよく見かける風景の中に潜んでいます。
自分は大丈夫だと思わずに、もしかしたら被害者になるかもしれないという危機感を常に持っておきましょう。この記事ではスリに遭いやすい人の特徴と、その対策について紹介します。
少々前のデータですが、2005年の外務省調べによると、スリの被害が特に顕著なのはヨーロッパで、スリ被害は世界全体の62%にものぼっています。これは100人中62人がスリ被害に遭っているということです。
このことからも分かるように、誰もがスリに遭う危険性があり、決してひとごとと安易に考えてはいけません。
海外旅行でスリに遭いやすい人の特徴を見てみましょう。自分は海外旅行の際にどうしているか?を思い出しながら見てください。
これらの人は、後ろからスリ犯に狙われやすくなります。
このような特徴の人は観光客であることが一目瞭然です。
また、日本人の観光客だと思われること自体がとても危険なこと。日本人は防犯に対する意識が低く、お金持ちのイメージがあるため、スリや犯罪のターゲットになりやすいです。
話しかけられて丁寧に対応する人などもスリの被害に遭いやすいでしょう。道を尋ねられて親切に道案内をしているときや、写真撮影を頼まれて対応しているときは、わずかに隙が生まれます。
道を尋ねる役、カメラの被写体になる役、スリを実行する役などそれぞれが役割を担い、集団でスリを行うプロ集団も。日本で生活している私たちにとっては考えにくいことばかりですが、海外のスリ集団にとって「日本人は隙だらけ」という認識を持たれているのが現実です。
上記のような、スリにあいやすい行動を少しでも減らすことが重要です。
日本人は、現金主義でブランド品を持ち歩いているというイメージを持たれています。
海外旅行ではなるべくカジュアルな装いを意識し、ブランド品を身に付けないようにしましょう。また、財布やキーカバーなどがブランド品という人も多いですが、こちらも海外旅行の際には避けたほうが無難です。
また、現地で高級ブランド品を購入する際にも注意が必要です。
買い物袋を提げて歩いていれば、「盗んでください」とスリ集団にアピールしているようなもの。買い物のあとは、なるべくタクシーで移動しましょう。
ズボンのお尻ポケットに財布やスマホを入れて歩くのも危険。
スマホや財布はチェーンやひもなどで、体にくくり付けておくという対策が有効です。
リュックサックや肩掛けかばんなどは前に抱えるように持って歩き、バックのファスナーには鍵をかける、かばんの口が開いたままの状態でバックを持ち歩かない、店で買い物をして支払いをする際、足元に荷物を置かず、常にバックの位置に気を配るなどして、細心の注意を払ってください。
旅行中は楽しくて、注意が散漫になりがち。
対策を講じていても、どんなに注意していても、スリ被害に遭ってしまうことはあります。スリに遭ってしまう原因は、「自分は大丈夫」という思い込みにあるかもしれません。
スリは、ターゲットをしっかりと品定めしています。
日本は安全で平和な国。犯罪に遭遇する機会も極めてまれです。平和に慣れている日本人の弱点を狙ってくるのが海外のスリだということを認識し、海外旅行の際には気をつけましょう。
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