飛行機の中で、果物を食べたい。小腹がすいてしまった場合にそなえて果物を持ち込みたい。もしくは旅先で買ったものの食べ切ることができず、持って帰りたい。このような理由で、飛行機に果物を持ち込みたいケースは意外とあります。
結論から言いますと、飛行機内への果物の持ち込みは可能です。ただし、目的地に着いた時の検疫事情などによっては注意が必要です。この記事では、飛行機内に果物を持ち込む際の注意点をご紹介します。
前述の通り、果物の機内持ち込みは原則可能です。JALの発行する持ち込み手荷物制限表にも果物など食品の表記は見当たりません。しかし海外旅行の際で機内に果物を持ち込みたい場合、検疫など注意しなければいけない点がいくつかあります。
検疫は、各国がその土地に存在しない病原菌や生態系を他国から侵入させないように取り決めている環境保護の防衛線であると言えます。食品に関する検疫の対象は基本的に2種類に分かれており、動物関連の持ち込み(肉、主にビーフジャーキーや牛肉エキス入りの食品など)と植物の持ち込み(花や果物の植物性食品)です。
すなわち、自国の環境を脅かす可能性のあるものは、持ち込みを禁止もしくは制限していると言えます。
それぞれの国によって検疫条件が異なりますので、一概に持ち込み可能かどうかを判断することは難しいことです。日本の植物防疫所のホームページには海外に持ち出せないものを記載してありますので一度確認しておくと安心できるでしょう。
前述の通り、その検疫を知らずに食べ物を持ち込もうとしますと、トラブルの原因になりかねません。機内であらかじめ記入する用紙にも、食品や植物の持ち込みの有無を問う欄がありますが、「おやつくらいならば大丈夫だろう」と思って申告漏れになるケースも少なくありません。
検疫に寛容な国であればまだしも、ハワイやオーストラリアなど検疫に厳しい地域であれば罰金の可能性もあります。
そのため、持ち込んだ果物は機内で食べきるほうが安全です。
食べきれなかったのであれば、必ず申告をすることが重要です。飛行機内で注意を受けなかったからといって、気を抜かないようにしましょう。
海外旅行から帰国する際に、現地で食べた果物をお土産にしたいと思う事もあるでしょう。
しかし、海外への持ち出しと同様にこちらも検疫対象です。
帰国の際に申告し、植物検疫を受ける必要があります。
検疫を受けるまでもなく、持ち込みができない果物もいくつかあります。こちらも植物検疫所のホームページに記載がありますので、確認してみるとよいでしょう。
機内へ果物を持ち込む制限がないからといっても、ある程度の常識をわきまえる必要があります。
例えば、匂いの強い果物や周りが汚れてしまうような果物は、飛行機内に持ち込むべきものとは言えないでしょう。制限がないからといってトラブルを生まないとは限りません。
持ち込み自体には問題のない果実ですが、空港に着いて入国となると全く別の話になります。不安なようなら機内で係員に確認するなどの対策も良いですが、原則としてどこの国に入国する際も食品(特に生の果物)は申請が必ず必要になり、慣れない言語での手続きが一つ増えてしまいます。
特に必要のない場合などは、事前に食べ終わるか破棄をすることで、スムーズに入国手続きを行えるでしょう。
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