海外旅行では環境の変化により体調を崩してしまう人が多いです。その中でも一番多いのが下痢や腹痛が発生するケース。仮に一人旅で体調不良になってしまうと非常に心細くなるはず。そんな時、急に慌てないように事前に海外で腹痛・下痢に襲われたときの対処法を覚えておきましょう。
今回は海外旅行中に下痢になってしまう原因や対処法を具体的に紹介します。
海外旅行時の下痢の症状は旅行者下痢症と呼ばれ、その大多数は病原体(細菌、寄生虫、ウイルス)により発症します。
病原体の原因は、屋台や市場など不衛生な環境での食事、生野菜やカットフルーツなど皮のむかれた状態の果物、よく加熱のされていない魚介類や肉類、または水道水や飲み物に入った氷などから取り込まれることが多いです。水に関しては飲用だけでなく、歯磨きやうがいなどの際にも注意が必要。
また、滞在先での食用油の違いや古い食用油、日本人が慣れていないつらい食事、軟水、硬水の違いなど、食事の変化も体調に影響を与えます。さらに時差やストレスなどによっても健康状態に大きな影響を与えるので注意が必要です。
下痢を防ぐためには、屋台や市場などの不衛生な環境での食事を避け、衛生的なレストランで食事をとること。また、生野菜は食べる前にきちんときれいに洗浄してから食べ、果物は皮のむかれていない物を購入して食べましょう。非加熱の肉類や魚介類は極力食べないのが賢明です。
卵は殻を割る前に必ず一度洗ってからよく加熱しましょう。また水道水は飲まず、必ずミネラルウオーターを購入して飲んでください。コップに入れられた氷は取り除きます。
路上で販売されているフレッシュジュースやかき氷などは購入しない。
など細心の注意を払いましょう。おなかの弱い人は歯磨きの際の水もミネラルウオーターにするのがおすすめです。
しかしどれだけ用心したとしても、少しずつ体内に病原菌が取り込まれていくことも。食事の変化や時差、慣れない環境でのストレスなどにより体力を失っていきますと、身体がその病原菌に負け、下痢になりやすくなります。少しでも体調が悪くなったり、疲れてきたりしたら予定をキャンセルし、無理せずにしっかり休息を取りましょう。
旅行中万が一下痢になったら、しっかり休息を取ることが一番大切です。下痢が治まらず、体調が優れない場合は無理をせず、ホテルで安静にしましょう。消化に良い物を食べるようにしてください。また下痢によって体から水分が失われていくため、積極的に水分を補給するようにしましょう。
その際、刺激の強いコーヒーやフレッシュジュースなどは飲まず、常温のミネラルウオーターやあまり刺激の強くないお茶などを飲むようにしてください。
また下痢を起こしてすぐのタイミングで下痢止めの薬を飲みますと、体内に取り込まれてしまった病原体を体外に排出できなくなるので控えましょう。
中には何日も休息をとっても一向に治る気配がなく、水状の下痢が何日も続くケースがあります。そのような場合は必ず病院で診察を受けましょう。寄生虫やウイルスが体内に取り込まれてしまっている可能性があります。病院で寄生虫やウイルスを強制的に排出する薬が処方されるので服用してください。