パスポート申請用の写真を撮影する際、服装に悩む方もいるのではないでしょうか。ハイネックでアゴが隠れたり、キャミソールで肩が出たりしていても問題ないか、襟付きの服の方がふさわしいのかなど、私服での撮影に頭を悩ませる人もいるかもしれません。今回はパスポートの写真の服装についてまとめました。
パスポート写真の規格について外務省のホームページを確認すると、服装自体の指定はありません。現在のパスポート写真の規格では写真内の顔の割合が細かく定められており、その他の証明写真に比べると顔の映りが大きくなるため服装はほとんど写りません。
また、ICチップなどによる顔認識に弊害が出ないように撮影時の髪形やアクセサリー、眼鏡やカラーコンタクトなどには言及されていますが、服装に関してはほとんど言及されていません。ICチップでは、目・鼻・口の位置や輪郭が照合されるそうなので、念のためハイネックなどの輪郭が隠れる服装は避けましょう。
唯一気を付けなくてはならないのは服装の色です。写真規格に「背景と人物の境目がはっきりしていること」という項目があるので、写真館で使用する背景色と着用する服の色が同じにならないように気をつけましょう。特に背景に使われる可能性が高い白やグレー、水色などは避けた方がよいかもしれません。
なお、写真館で証明写真を撮影する際に推奨されている服装は、白い襟に紺のジャケットだそうです。しかし、きちんとした服装で撮影するのであれば、襟のある洋服やジャケットに身を包むのが好ましいでしょう。また、細かいチェックやシマ模様などは、モアレという現象(油を水に落とした時にできるような波紋状のもの)を生じさせる可能性があるため、避けた方がよいそうです。
規格とは別に、写真写りを気にして服装に悩んでいる方は、以下に注意して服装を選んでみましょう。
顔を小さく見せるには、鎖骨が見える程度に襟が開いている洋服やシャツのボタンを1-2個開けて着用すると、顔周りがすっきり見えます。ハイネックなどは顔が大きく見えてしまう可能性があるため、着用は避けた方がよいでしょう。
また、顔を細く見せる効果があるVネックや深めのUネックは丸顔の方に、優しい印象にみせられる丸首タイプはシャープな顔つきの方におすすめです。
顔色を血色よく見せるには、白やパステルカラーの服を着るとレフ版効果で明るく見えるそうです。しかし、証明写真ではそれ以上に、背景色との相性が重要になります。背景が白の場合は、洋服も白やベージュだとぼやけてしまうため注意が必要です。
白い服を着用したい場合は、背景が水色の写真館を探してみてもよいでしょう。また、暗くはっきりした色の服装でも鎖骨が見えるあたりまで襟元を見せることで、血色よく見せることもできます。証明写真の服装は、自分にあった色を選ぶのがポイントです。
パスポートは5年、10年と長く使用するものです。規格や写真写り、ご自身との色の相性などを考慮して納得のいくパスポート写真を撮影しましょう。
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